人を対象とする医学系研究に関する情報公開について
臨床研究のうち、診療データ等の情報や余った検体のみを用いる研究については、国が定めた倫理指針に基づき、対象となる患者さんから直接同意を受けない場合があります。この場合は、あらかじめ研究内容の詳細をWebサイトにて公開し、患者さんが拒否できる機会を設けており、このような手法を「オプトアウト」といいます。オプトアウトを用いた研究は以下となります。
【研究課題名】HbA1c測定値におけるHPLC法と酵素法との比較
【研究期間】研究実施期間 2025年9月20日~2025年10月31日
【研究の意義・目的】HbA1cにはいくつか測定法がありますが、主に使用されているのはHPLC法と酵素法という方法です。一般的に、HPLC法はおもに病院や糖尿病専門クリニックで使用され、酵素法は健康診断や糖尿病非専門のクリニックなどで依頼をする検査会社で使用され、多くの検体を処理するの用いられます。酵素法は、HPLC法に比べて0.3~0.4%程度低めに出る傾向があります。HbA1cの0.3~0.4%の違いは大きく、例えばHPLC法でHbA1cが6.3%で、酵素法で5.9%であれば前者は耐糖能異常、後者は正常耐糖能の領域になります。またHPLC法で6.7%, 酵素法で6.4%であれば前者は糖尿病、後者は耐糖能異常の範疇になります。治療方針や説明において重要な差異となるため、両測定法におけるHbA1cを検討することにしました。
【研究の対象となる方】2022年10月~2023年3月にくどう内科・糖尿病クリニックでHbA1cを測定した患者。
【研究の方法】 当院では通常の診療において、HbA1cは院内のHPLC法の機器で測定をしています。本研究では、院内で測定した残りの検体を用いて、酵素法で測定を行っている外注検査会社に測定の依頼をしました。研究用として新たな血液を採取することはありません。年齢、性別、同一検体のHbA1c(HPLC法、酵素法)の結果を収集して、統計的な解析を行いました。
【本研究に関する問い合わせ先】
本研究に関する御質問等がございましたら、下記の連絡先までお問い合わせください。他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧できます。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて研究対象者ご本人又は代理人の方に御了承いただけない場合には、研究対象者とはせずに試料・情報の利用、提供をいたしませんので、下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも研究対象者ご本人又は代理人の方に不利益が生じることはありません。なお、研究結果が既に医学雑誌への掲載や学会発表がなされている場合、データを取り消すことは困難な場合もあります。
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○試料・情報を当該研究に用いられることについて拒否する場合の連絡先
〒960-1101 福島県福島市大森字舘ノ内74-1 くどう内科・糖尿病クリニック
院長 工藤明宏 電話:024-563-1061
